僕は今年33歳で3度の転職を経験して、現在の会社に入りました。

そして、入社11ヶ月半の分際で8か月の育児休業を取得させてもらいました。

そんな僕の5か月経過しての感想はこちら→8か月間の男性の育児休業を取得した話

また、会社での初めての男性の育児休業取得者となります。

とても図々しい希望をしたことを理解しています。

まだまだ、「男性が育児休暇なんて」と思う方は多くいらっしゃいます。

僕の親がまさにそうでした。

僕が育休に入ろうとしていることを止められましたし、延長なんて信じられないと言われました。

ですが、自分の大切な人のことを第一に思い、強い意志で会社に伝えました。

結果、会社での男性育休を取得した僕は温かく送り出していただき、こうしてブログを書いてます。

男性の育児休業を取ることに足踏みしている方へ、大きな一歩を踏み出すきっかけになりますよう、発信させていただきます。

そもそも入社一年未満で育児休業に取得できるの?

法律上は問題ありません。


2023年4月の法改正により「入社1年未満の労働者を育休の対象から除外する」旨の会社規定が記載されている場合でも、会社は拒むことができなくなりました。

特に中小企業で勤務されている方は、法改正について把握されている方は少ないと思います。

僕は育休取得時にこの法改正がされていることを知りませんでしたし、会社も把握しておりませんでした。

なので、入社一年未満で育休の取得について話をされる場合、法改正されたことを知らない体で反応を伺うのをおすすめします。

男性育休を取得するための立ち回り・伝え方

入社一年未満の30代新人がなんの考えも努力もなく「育児休業に入りたい!」なんて言えるでしょうか。

出産前からの心構えと少しの努力で、「育児休暇を取得したい!」と言える雰囲気を作りました。

同じような境遇の方は参考にしていただけると幸いです。

すぐにやるべきこと

会社への妊娠報告をして以降、育休を取得したい雰囲気を作る

これは取得する気が無くても絶対にやっておいた方が良いです。

もし、後から育休を取得したくなったときに周りの反応が全然違うと思います。

僕は妊娠報告をしてから、会社の人と雑談をする時に「もしも」の話で育休の話をしまくってました。

結果、僕がいないところで「僕が育休に入ったらどうするか」と会社内で話しがされていたそうです。

妊娠期間中に妻の体調が悪いときは、その都度早退する可能性があること伝える

妻は満員電車で貧血を良く起こすので、早めに家を出て座れる電車に乗ったり、メニエール病持ちだったりします。

しかし、妊娠中は気をつけていたので、そのような症状は出なかったのですが、妻が朝少しでも調子が悪いと言っている時は朝から会社内に早退するかもと伝えてました。

実際に早退することはほとんど、ありませんでしたが、普段から家族を思う姿勢を伝えることで、育休取得をやむなしと思って貰えてました。

直属の上司へ相談してみる

妊娠報告をしてから、少し時間が経った頃に最初はあくまで相談ベースで話をしてみてください。

理由は

  • 会社員である以上は直属の上司へ最初に話すのが筋である
  • 育休を取得する上で、障害になることを知る必要がある

からです。

僕の上司は悪い人ではないのですが、昔の考え方をしている人です。

育休取得を相談したときは、あまりいい顔はされませんでした。

ただ、話の中で「育児休業を取得した場合、他の人の業務負担が増える」「課の人達がどう思っているかわからない」「上司より上の方がどう思っているかわからない」が理由で渋っているというのがわかりました。

要するに「周りの人を巻きこむ必要がある」と思いました。

周りの人と話す場を設ける

外堀を固めるべく動きました。

普段から会話している人には以前から話をしているので、育休についての考え方は理解していました。

業務負担についても意外と皆さん「やれなきゃやれないでしょうがない」と考えていて、とてもありがたいなと思いました。

普段関わりの薄い上司の上役とも、「出産したら飲みに行けなくなる」「お昼だけでもご一緒したい」というのを理由に、人伝てで話す場を設けてもらいました。

上司の上役は会社と社会のバランスを見ている方のため、男性の育児休業に対しては寛容でした。

会社の今後のためには必要なことだと理解をしており、男性育休の第一人者として認めてもらえました。

上司へ報告する

上司の不安を払拭する材料を集めたので今度は報告ベースでの話し合いをしました。

各所への反応を伝え、希望期間4ヶ月を伝え、社内で揉んでいただけることになりました。

ちなみに4ヶ月間に設定したのは、首がすわるまでと見越した期間です。

そこからは順調に進み、総務との面談の末、約4ヶ月の育児休業が確定しました。

出社最終日

その後は滞りなく業務の引継ぎや、各部署への報告を終えました。

出産予定日までに生まれなかったので、予定通り出産予定日に最終日の挨拶をしました。

皆様からの出産祝いもいただけ、快く送り出していただけました。

また、驚いたのは後日、上司から個人的な出産祝いが郵送されてきました。

昔気質の方ってこういうところがあるから憎めないですよね。

4か月の育休延長を伝えたとき

育休を取得して残り1か月を切ろうかという頃、延長を決意しました。

正直、「仕事をしている方が楽だ」と思う時が何度もありました。

そんな苦労はあれど、終わってしまうと思うと、とても名残惜しく思いました。

色々な根回しの末に勝ち取った育休であったので、延長を伝えることは心苦しさと緊張がありましたが、あと一ヶ月だけ延長をすることを決めました。

会社がとても忙しいのはわかっていたので、上司にあと一ヶ月だけ延長したい旨を電話で伝えました。

「社内で揉んで話をするから時間が欲しい」と言われ、数日待っていたところ、「社内で話したところ、悔いの残らないよう好きなだけ延長して良い」と言われました。

まさかの答えにとても驚きました。

自分がいなくとも会社が問題なく回ることを心強く感じる一方、少し寂しくも感じました。

しかし、ここで遠慮して後から色々思うのは筋違いだと思い、妻との話し合いの結果、4ヶ月の延長を決めました。

電話で伝えた時も拍子抜けするほどすんなり話を受け入れてもらえました。

もしかしたら「取得」という最初の壁を越えているので、延長を希望してもそういうものだと思ってもらえるのかもしれません。

最後に

僕はとても恵まれた会社に転職できたと思っています。

多くの方が育児休業を取れるような環境におらず悩んでいると思います。

ですが、家族にとっては自分の代わりはいないですし、育休でしか得られないことがたくさんあります。

それは今まで通り会社で働いていても、絶対に得られないものです。

僕よりも会社に必要とされているパパさん方はたくさんいらっしゃると思います。

ただ、会社に必要とされている以上に家族に必要とされていることを理解して欲しいです。

仕事のできる皆さんなら、どうか優先順位のつけ方を間違えないでください。

知恵と勇気で育休を勝ち取ってください。